Meaning of us.

ソムリエ朝倉 達也です。この記事を執筆してる日は1月7日。人日の節句ですね。

その1年の無病息災を願うこと、また正月により弱った胃腸を労るために

伝統的に七草粥を食べる日であります。

七草粥は朝に食べるとされてるものなので無理にワインを!とは言わないのですが

やはり私はソムリエ。皆様への色んな食卓のシチュエーションのヒントとするために

どんなワインがいいのか、、を考えてみました。

地域によって七草が採れる採れないの差があるので全国様々なレシピがあるみたいですが、基本は葉物と米、塩、ところにより胡麻といったところでしょうか。

ポイントとしては葉物は滋味や苦味を与え

お粥を炊くことで澱粉質が溶け出しそれがテクスチャーとなることです。

ですのでワイン自身はアロマティック過ぎず仄かな苦味とオイリーなテクスチャーがあり

酸が低いことが必然的に求められます。

この TORBRECK の2018 Barossa Valley Woodcutter’s

ルーサンヌ種、マルサンヌ種、ヴィオニエ種といわゆるローヌブレンドで

ルーサンヌ種が骨格を、マルサンヌ種がオイリーさを、ヴィオニエ種が

ハニーサックルや熟れたライチのようなアロマを形成し

澱との接触と僅かな木樽のニュアンスが白胡麻のような旨味を連想させます。

酸度はそう強く感じらず、横幅の味わいのワインなので

粥の方に少し釜炒りの塩を加えることで全体のバランスを立体的にできるでしょう。

余談ですがこのTORBRECKの創立者であるデイヴィッド・パウエル氏は

スコットランドで木こりをしていたという経験からウッドカッターズという

銘柄を名付けるのに至ったそうです。

そしてこのスコットランドの伝統料理にはポリッジという料理があり

これはオーツ麦を使ったいわゆるスコットランド版のお粥なのです。

こういった料理のバックグラウンドも含めて今回はこのワインを選んでみました。

ソムリエはただワインを選ぶだけでなく、ワインの作り手や料理人の思いをゲストに

伝えることが使命だと私は思っています。

そしてそのワインと料理を美味しく召し上がって頂くために

サーヴィス方法、温度、グラス、小ネタなどを必死に考えるのです。

なぜならソムリエ自身は何も創り出せないのですから。

2021年はより皆様にソムリエという職業の魅力や

可能性をお伝えしていけたらと思っています。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

朝倉達也

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