こんばんわ、朝倉 達也です。
本年度のソムリエ呼称資格認定試験では私の職場からは2名のソムリエが誕生しました。
実は両名とも昨年に途中で落選してしまい、1年越しのチャレンジでした。
彼らの努力が実ったことをとても嬉しく思うと同時に、
私自身ももっと努力をしなければと改めて感じたのでした。
さてはて、その合格した後輩から「日頃の感謝に、、」とワインを1本いただきました。
自分も先輩としてしみじみ嬉しく思いながら早速帰ってテイスティングしてみました。
Domaine MADA / Substance

南仏の20代半ばの生産者のSyrah種によるナチュラルワインだそうです。
埃がかった古い本や絵の額縁を連想させる、少しノスタルジックなトップノート。
マセラシオンカルボニック由来のベリーやキャンディ、ベーキングスパイスの香りは
小さな子供たちが大好きなおばあちゃんの焼き立てのバナナケーキを切り分けるテーブルの周りで
ワクワクしながらおやつの時間を待ってる時間のような、世代を超えた家族の団欒を感じさせる香りです。
スムースな味わいはこれがワインである事を忘れさせるような(笑)染み渡る滋味のあるワインです。
このワインの造り手も、これを私にくれた後輩も20代半ばの次の世代の人間たちです。
こういった新しい感性も大事にしながら、我々中堅世代が今のソムリエ協会の基盤を作った
我々の先輩の世代の思いを繋いで行くことが大事だなと改めて感じたのでした。
常に時間は進んでゆき、今は一瞬で過去になってゆく。
そんなことを考えさせてくれるテイスティングのひとときでした。
後輩よ、ありがとう。そして本当におめでとう。でもまだこれがスタートだよ。
朝倉達也